取組地域の活動報告

第二回 港区文化財セミナー「外交」を開催しました

2026.06.09

港区の文化財を通じた江戸追体験~260年の平和を支えた精神と仕組みを探求する〜

港区の文化財を通じて、江戸時代の平和と統治の仕組みを読み解く「港区文化財セミナー」。第2回となる一般向けセミナー「外交」が2026年3月21日に開催されました。 

今回のテーマである徳川幕府の外交は、「鎖国」でイメージされる閉鎖的な体制ではなく、平和を維持するために管理された外交です。文禄・慶長の役を契機に断絶した朝鮮との関係について「朝鮮通信使」の存在に着目しながら、港区に残る文化財を手がかりに、徳川幕府が築いた平和の思想とその仕組み、どのように国交が回復されたのかを読み解きました。 

講師は、第1回に引き続き黒田尚嗣(くろだなおつぐ)日本遺産普及協会代表監事です。セミナーは、朝鮮通信使の移動ルートをたどりながら、外交の歴史を追体験できる構成となっており、なかでも「朝鮮通信使は必ず増上寺の大門の前を通った」ことが紹介されました。これは、徳川将軍家の菩提寺である増上寺が、壮大な伽藍や門前の景観を通じて、幕府の権威と日本の安定した統治体制を対外的に示す重要な場であったことを示す貴重な記録です。象徴的な例の紹介を通じ、武力ではなく礼節や象徴によって国の威信を示すという徳川幕府の外交姿勢が読み取れるセミナーとなりました。 

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